バングラデシュ :学生運動のリーダーたちが新党結成

by | 2025年03月5日 | GNVニュース, アジア, 政治

GNVニュース 2025年3月5日 
 
バングラデシュで2024年の大規模抗議運動を主導した学生リーダーたちが、新たな政党である国民市民党(NCP)を結成し、次期総選挙への準備を進めている。彼らは、シェイク・ハシナ前首相の長期政権に対する抗議デモで中心的な役割を果たし、最終的に彼女を退陣に追い込んだ。 
 
NCPは参加型政治の実現を掲げ、イスラム教徒が多数を占めるバングラデシュで、イスラム恐怖症と呼ばれるイスラム教に対する理不尽な嫌悪や宗教的偏見と宗教的過激主義の双方を否定すると表明した。NCPは既存の二大政党であるアワミ連盟(AL)とバングラデシュ国民党(BNP)に代わる新たな選択肢を提供することを目指している。 
 
しかし、NCPには課題もある。ALとBNPは依然として強い影響力を持ち、新党であるNCPが全国的な支持を得るには時間がかかるとみられる。さらには、NCPには明確なイデオロギーが確立していないというもあがっている。それでも、新党のリーダーたちは2025年後半もしくは2026年に開催予定の総選挙に向けて全国的な運動を展開し、変革を求める声を政治に反映させることを目標としている。 
 
この新党の誕生がバングラデシュの政治にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目される。 
 
バングラデシュの学生運動の歴史と役割についてもっと知る→「バングラデシュ:政変と学生運動
 
イスラム教とその報道についてもっと知る→「宗教と国際報道:イスラム教はどのように報道されているか?

学生による反政府デモ、バングラデシュ(2024年)(写真:MDSABBIR / Shutterstock.com)

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