GNVニュース 2024年11月24日
2024年11月16日、ウガンダの著名な野党指導者であるキザ・ベシゲ氏が隣国ケニアのナイロビで「拉致」されたと彼の妻が主張しており、波紋を広げている。べシゲ氏はナイロビに訪れていたが、何者かによってケニアからウガンダへ連行され、ウガンダのマキンディ軍事刑務所に拘束された。ケニア政府関係者は今回の一連の出来事への関与を否定しているが、ウガンダ政府の情報・通信技術・国家指導大臣は、べシゲ氏がケニア政府によって逮捕され引き渡されたとほのめかしている。
ウガンダ政府はベシゲ氏が違法に銃を所持し、ウガンダの安全保障を脅かす目的で他国の後援を求めていたと主張するが、彼自身はこれを否定。また、事件の審査が続く12月2日まで、彼とその補佐官は拘留される予定であり、民間人が軍事施設に拘束され裁かれることや連行の過程に対する批判が高まっている。
この事件は、ウガンダ政府が野党を弾圧する姿勢を象徴するものとして、政治的緊張を一層深刻化させている。ベシゲ氏はこれまでに4度の大統領選挙に出馬し、ヨウェリ・ムセベニ現大統領に敗北している。べシゲ氏は以前の大統領選挙が不正に操作されたと主張しているが、政府はその主張を否定しべシゲ氏を過去に何度も逮捕している。べシゲ氏はこれまでに手を撃たれたり、目を負傷させられたりするケースもあり、ムセベニ政権による野党指導者や支持者に対する度重なる人権侵害が告発されている。
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ウガンダ大統領選挙のポスター(2011年)
(写真:Gabriel White / Flicker [CC BY-SA 2.0] )
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