カンボジア:環境保全をめぐる政府と市民の衝突

by | 2024年09月8日 | GNVニュース, アジア, 政治, 環境

GNVニュース 2024年9月8日

カンボジア北東部に広がる4,000ヘクタール以上の面積を有するコミュニティ林は長年、コミュニティのメンバーたちの力で保全され地域のエコツーリズムの目玉となってきた。しかし、2024年に入って、カンボジア軍と関係が深い鉱山会社がこの地域での事業拡大を始めたことで、大規模な森林伐採が始まった。

近年、カンボジアでは環境保全をめぐって政府と市民の対立が相次いでいる。2020年には環境保護NGOの活動家がプノンペン最大の湖の埋め立てに対する抗議デモ行進をしたことで逮捕され、懲役20ヶ月を言い渡された。同じ環境保護NGOは政治腐敗と環境破壊の関連について声を上げる活動も行ってきており、2024年には10人のメンバーが「国王侮辱罪」などで6年から8年の禁固刑を言い渡されている。カンボジアでは「経済土地コンセッション 」という民間企業が土地を利用できるようにする手続きを通じて、民間投資の促進を行っており、近年の研究ではこの手続きが森林減少の主要な原因となっているという。

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カンボジアの保護林での森林伐採(写真:Global Water Forum / Flickr[CC BY-NC-SA 2.0])

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