座っている男性の背景には、壁一面にグラフィティ(落書き)が広がっている。落書きのなかでは、リビア領土がお金やミサイルを持った男性を蹴落としている。これは、2011年の「アラブの春」の波の結果、1969年からリビアの指導者であったカダフィ氏が政権を追われたことを示している。カダフィ政権が崩壊したことによって、こうした落書きがリビアの至るところに描かれたという。
ただ、カダフィ政権自体はなくなったものの、リビアの国家体制は政権崩壊から10年以上が経過した今なお不安定な状態にある。様々な政府や議会が立ち上がりは消え、2025年4月現在では東西に分かれて2つの政府がそれぞれの地域で統治を行っている。
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(写真:BRQ Network / Flickr [CC BY 2.0])
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