GNVニュース2025年02月26日
2025年2月21日、カリブ海周辺の14か国1地域により結成された地域機関であるカリブ共同体 (CARICOM)の2日間に渡る首脳会議が閉会した。この会議では、カリブ海の持続可能な開発や成長、団結力の強さがテーマとして掲げられ、食料安全保障やハイチで起こっている治安危機、気候変動問題など、カリブ海諸国が直面する様々な問題について議論が交わされた。
CARICOMは地域内貿易を増加させるなど、2025年までに食料輸入に関連するコストを25%削減することを目標とした「ビジョン25 by 2025」に取り組んできた。今回の会議では、この取り組みの成果を認めつつも、2024年7月に到来したハリケーン・ベリルがカリブ海地域の農業や漁業に深刻な被害を与えたことなどを考慮し、この取り組みを2030年まで延長することが取り決められた。さらに今回の会議では、ハイチの安定化も議論の争点となった。ハイチでは「ギャング」とよばれる複数の武装勢力の銃による暴力が横行しており、治安が不安定となっている。このことを受け、CARICOMがハイチを安定させ、公正かつ自由な選挙を行えるようにすることが再確認された。
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カリコムの事務局、ガイアナ(写真:David Stanley / Flickr[CC BY 2.0])
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