GNVニュース 2024年11月20日
公衆衛生と感染症を研究する大学機関であるロンドン衛生熱帯医学学校(LSHTM)の報告よると、2023年4月から2024年6月の14か月の間で、ハルツーム州で61,202人が紛争による直接および間接的な原因により亡くなったと発表し、そのうち、26,000人以上は暴力により亡くなったと推定されている。死亡率は紛争以前に比べ50%増加している。また、ハルツーム州以外の地域での被害が明らかになればさらにその数は増えると見込まれる。ハルツーム州だけでも、これまでの全国の推定を大きく上回っている。
一方、フランスで設計・製造された反応防衛システムが搭載された装甲兵員輸送車がアラブ首長国連邦で作られ、スーダン各地で使用されていることが分かった。欧州連合では1994年以来、スーダンに武器を送ることを禁止する措置が取られており、禁輸違反にあたる可能性があるとされている。また、11月18日に国連安全保障理事会で民間人の保護と交戦当事者に敵対行為の停止を呼びかける決議案の採決が行われたが、ロシアの拒否権行使により否決された。
スーダン紛争についてもっと知る→「スーダン紛争の行方」
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空からみたハルツーム市(写真:NASA Johnson / Flickr [CC BY-NC-ND 2.0])
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