サマルカンドの製紙技術:ウズベキスタン

by | 2020年12月1日 | ICHIMAI World

これはサマルカンドペーパー。

世界初の紙は紀元前の中国で誕生したとされている。しかし751年、アッバース朝と唐が戦ったタラス河畔の戦いで、唐軍の捕虜によって紙の製法が伝えられたことで、ウズベキスタン・サマルカンドは製紙の一大拠点となった。サマルカンドペーパーの始まりである。

その品質と美しさが高く評価され、サマルカンドペーパーはコーランや外国語の翻訳本、細密画の用紙などに多く用いられたものの、紙の機械生産が可能になると19世紀半ばに衰退、生産活動は途絶えてしまう。

しかし、2000年頃から徐々に復興活動が行われ、サマルカンドペーパーの製造技術を再現する試みは、20年経った今でも続いている。

 

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(写真:MaryjoO/Flickr [CC BY-NC-ND 2.0]

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