これは、エジプトのオールド・カイロと呼ばれる地域にある聖ゲオルギオス教会だ。この教会は10世紀に作られたが、現在の建物は1904年に再建されたものである。エジプトでのキリスト教はコプト正教が多数派であるが、この教会はギリシャ正教に属している。
オールド・カイロは観光地として有名ではあるが、その一方で低所得者が多く住む地域でもある。政府はこの地域の観光地化を進める一方で、この地域に住む人々を強制的に立ち退かせたり、建物を撤去したりしていると報じられている。この中には代わりとなる土地が与えられなかったり、政府負担で家具を運ぶ際にゴミを運搬する車両が使用されたりするという問題もあると指摘されている。「スラムなきエジプト」をスローガンとする観光地化の動きには住民の意思が排除されており、その進め方には疑問が呈されている。
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(写真:Seita Morimoto / Flickr [CC BY-NC 2.0])
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