西アフリカ・トーゴの首都ロメの行政地区に位置する独立記念碑は、国家的ランドマークの一つとされている。記念碑は大きなコンクリート構造で構成されており、内部には鎖を断ち切る男性の姿が描かれている。正面には、座った女性像が独立を象徴する炎の器を手に持っている。
現在のトーゴは、約200年間にわたりヨーロッパ諸国が設置した奴隷貿易の拠点として機能した後、19世紀後半にドイツによって植民地化され、ドイツ領トーゴランドの一部となった。第一次世界大戦でドイツが敗北した後、この地域は国際連盟の委任統治のもと、イギリスとフランスによって分割された。東側はフランスの統治下に置かれ、現在のトーゴとなり、西側は現在のガーナに統合された。その後数十年にわたり、国内では自治と国家主権を求める政治運動が活発化し、1960年4月27日、トーゴはフランスからの正式な独立を達成。サハラ以南のアフリカで最も早く独立を果たした国の一つとなった。
独立以降、トーゴは経済発展に関する課題に直面し続けている。現在、人口の80%以上が、1日あたり7.4米ドルという「エシカル(倫理的)貧困ライン」以下で生活しているとされる。
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(写真: Bamouzou / Wikimedia Commons [CC BY-SA 4.0])
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