見渡す限りのぶどう畑:アゾレス諸島

by | 2025年06月10日 | ICHIMAI World

石垣の中にブドウ畑が一面に広がっている。これは、大西洋に浮かぶボルトガル領のアゾレス諸島(ポルトガル語の発音ではアソーレス諸島)、ピコ島のブドウ畑だ。この石垣は強風や潮風からブドウを守るだけでなく、熱の蓄積などの役割も果たしており、このようにして作られるブドウから生まれるワインは高い評価を受けているという。15世紀から続くこの独特な景観のブドウ畑は、その一部が世界文化遺産にも登録されている。

このようにワインで有名なアゾレス諸島だが、近年はコカインの密輸ルートとしても知られるようになってきている。2001年に大量のコカインがアゾレス諸島のサン・ミゲル島に漂着したとき、島中にコカインが流通して多くの依存者が生まれたという。また、2025年3月にはアゾレス諸島近海で半潜水艦が拿捕され、中から6.5トンのコカインが押収されるという事件も発生している。

 

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(写真:Gerhard Riedl / Flickr [CC BY-NC-SA 2.0])

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