2010年9月16日、西アフリカに位置するギニアの首都コナクリで開かれたコンサートの様子。ギニアだけではなく、周辺国のセネガルやコートジボワールからも大物アーティストが参集する大イベントとなった。舞台や舞台付近には赤、黄色、緑色と、ギニア国旗の色が飾られており、観客もこれらの色に合わせて洋服を統一している。ギニアという国家を意識し、「ギニアの平和」を願うコンサートであった。
このコンサートは「ギニアの平和」を願うものであったが、ギニアは武力紛争を抱えていたわけではなかった。ただ、このコンサートの3日後に、1958年の独立後初となる民主的な選挙の決戦投票が実施される予定となっていた。2008年、ギニアではクーデターが発生しており、2009年に新たに大統領を選ぶはずだったが、選挙は延期されていた。その後も選挙の延期が繰り返され、緊張感が高まっていた。その緊張感を緩和する目的で開かれたのが、このコンサートだった。結局、選挙はさらに延期されたが、2010年11月には無事に実施された。
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(写真: Julien Harneis / Flickr [CC BY-SA 2.0])
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