GNVニュース2025年1月15日
2025年1月6日、インドネシアで新たに挑戦的なプロジェクトが開始された。それは、児童と妊婦を対象とした無償給食プログラムである。このプログラムは、2024年に選出されたプラボウォ・スビアント大統領が掲げた公約を基に実施されており、子どもの栄養失調や発育不良を防ぐこと、さらに給食を通じた将来的な人材育成とその確保を目的としている。2029年までに8,290万人に給食を定期的に届けることを目標としており、プロジェクト開始初日には57万食が提供された。
しかし、財政面での課題を指摘する批判の声も上がっている。このプロジェクトでは5年間で最大450億米ドルの費用がかかると推定されており、インドネシアの財政を悪化させる可能性が指摘されている。プラボウォ氏は、インドネシアのGDP成長率を現在の5%から8%に加速させることを約束しているが、財政の悪化が進めば実現は厳しくなるだろうという懸念もある。
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無償で栄養価の高い給食を食べるインドネシアの小学生たち(写真: Aip Kurniawan / Shutterstock.com)
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