GNVニュース 2024年12月18日
2024年12月15日にアンゴラの仲裁により同国の首都ルアンダで開催予定だったコンゴ民主共和国とルワンダの和平サミットが中止となった。コンゴ民主共和国は2024年7月に反政府組織であるM23との停戦合意に達し、8月に発効したものの、現在も戦闘は続いている。一方、ルワンダはM23の支援を否定しているものの、戦闘が激化しているコンゴ民主共和国東部に軍隊とミサイルシステムを整備していることを認め、さらには3,000人から4,000人に及ぶルワンダ国防軍の隊員がM23と共に戦っていることが報告されている。
和平サミット決裂の原因は、ルワンダ側が「コンゴ民主共和国軍とM23が直接対話すること」を条件としたためである。しかし、コンゴ民主共和国軍指導部は、M23による戦闘をテロ行為とみなしているため、交渉相手として認めるつもりはないという。
現在、コンゴ民主共和国では多くの国内避難民が発生している。2024年以降、新たに94万人が避難を余儀なくされ、避難民は合計730万人に上る。これは世界最大級の人道危機の一つである。特に、避難民のうちの310万人は、極度の食料不足や栄養不良、さらに飢餓による死亡のリスクが急激に高まっている。
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ルワンダのポール・カガメ大統領(左)、コンゴ民主共和国のフェリックス・チセケディ大統領(中央)、アンゴラのジョアン・ロウレンソ大統領(右)(コンゴ民主共和国、2019年)(写真:Paul Kagame / Flickr [CC BY-NC-ND 2.0])
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