GNVニュース 2024年12月11日
インドで新たな抗生物質が開発された。この30年間、世界で新しい抗生物質の開発はされておらず、今回インドで開発された抗生物質は従来の抗生物質への耐性を持つ市中肺炎を対象としている。インドは抗生物質への耐性をもつ薬剤耐性菌(スーパーバグ)によって最も影響を受けている国の一つであり、毎年6万人近くの新生児が薬剤耐性菌によって命を落としている。
細菌感染症に効果のある世界で初めての抗生物質は1910年に開発された。一方で、その乱用の危険性は1940年ごろから専門家によって指摘され続けてきた。世界的に抗生物質が乱用された結果、薬剤耐性菌が発生し毎年70万人が命を落としている。このままいけば、2050年にはその数は1千万人にまで上ると予想されている。多くの製薬会社は抗生物質の開発は過去数十年間、低収益であることを理由に行ってきておらず、今回の新薬がこの流れを変えることができるのか期待したい。
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