GNVニュース 2024年10月27日
2024年10月9日に行われたモザンビークの大統領総選挙の結果が10月24日に選挙管理委員会によって発表された。与党モザンビーク解放戦線(FRELIMO)の現役大統領の後継候補として出馬したダニエル・チャポ氏が約70.7%の得票で当選したことが決定した。しかし多くの国民はこの結果を受け入れていない。国内外の選挙監視団などからも選挙の実施における不正を主張する声が高まり、選挙が実施される前から抗議デモが全国で繰り広げられてきた。
モザンビークは独立戦争を経て1975年にポルトガルからの独立を獲得した。その後も1990年代まで武力紛争が続き、和平合意後、1994年に初めて複数政党制下での選挙を実施することができた。与党FRELIMOは独立後の49年間政権を握り続けてきた。今回の選挙では、有力野党系候補だとされたベナンシ・モンドラネ氏の得票は20.3%にとどまったと発表されたが、これに対してモンドラネ氏が抗議デモを呼びかけている。モンドラネ氏は無所属候補として出馬したが、「モザンビーク発展のための楽観的な党(PODEMOS)」から後援を受けていた。しかし選挙結果を争うための裁判を準備していたPODEMOSの党員と弁護士が10月18日に殺害された。選挙結果が発表された後も、緊張感が続く。
モザンビークについてもっと知る→「民主主義の危機?:2023年の地方選挙にみるモザンビーク」

与党FRELIMOの支持者、2023年(写真:Amâncio Miguel: VOA Português / Wikimedia Commons [Public domain])
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