GNVニュース 2024年10月23日
エジプトは国内全域でマラリアの感染が3年間見られなかったため、世界保健機関(WHO)は2024年10月20日、エジプトはマラリアを撲滅した国として公式認定した。中東・北アフリカでは、エジプトの他にアラブ首長国連邦(UAE)(2007年)とモロッコ(2010年)が近年、マラリアを撲滅している。
エジプトは100年以上前からマラリア対策に力を入れてきた。例えば、蚊の数を減らすために殺虫剤や排水インフラの改善し、蚊帳の利用を促すなどの大規模な予防キャンペーンを行い、早期発見や治療に必要な保健医療インフラの開発も進めてきた。1990年代には大きく減らすことに成功したが、一部の地域では小規模の感染が見られていた。今回は撲滅に成功したが、今後も予防活動を継続的に行う必要がある。
マラリア原虫という寄生虫を持つ雌のハマダラカに刺されることで人間に感染するこの病気はサハラ以南アフリカを中心に、毎年60万人以上の命を奪っている。
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コミュニティ・ヘルス・ワーカーの訓練(写真:USAID Egypt / Flickr [CC BY-NC 2.0])
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