南スーダンの総選挙が再び延期

by | 2024年09月18日 | GNVニュース, サハラ以南アフリカ, 政治, 紛争・軍事

GNVニュース 2024年9月18日

2024年9月13日のサルバ・キール・マヤルディ大統領の声明によると、南スーダンでは2024年12月に実施される予定だった総選挙を2年間延期し、2026年12月に行うこととなった。延期の背景には、正確な人口を把握できる国勢調査がまだ行われていないこと、暫定的な憲法しかなく正式な憲法制定に至っていないこと、選挙の準備の遅れなどが指摘されている。

南スーダンは2011年にスーダンから独立を獲得したが、独立以来、総選挙を未だ行っていない。また、権力闘争が2013年に武力紛争に発展し、2018年まで続いたという過去もある。その後も不安定な状況が続いたものの、2020年に紛争当事者を含む統一政府が樹立している。中央政府が安定した後も複数の地域で小規模の紛争が現在も続いている。もともと、選挙は2015年に実施される予定だったが、紛争が続いていることなどを理由に、2018年に延期された。その後も暫定政府の延長と選挙の延期が繰り返されてきた。南スーダンは治安問題の他に経済危機も抱えているが、腐敗も大きな問題となっており、現政権が権力の座を維持しようとしているというも多い。

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統一軍を視察するキール大統領、2022年(写真:UNMISS / Flickr[CC BY-NC-ND 2.0])

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