グレート・バリア・リーフ、4世紀ぶりの記録的な海水温上昇による脅威

by | 2024年08月11日 | GNVニュース, オセアニア, 環境

GNVニュース 2024年8月11日

2024年8月7日にネイチャー誌に掲載された研究によると、過去10年のうち2024年、2017年、2020年(平均海面水温偏差降順)の1月から3月にかけてのサンゴ海の平均海面水温は400年間で最も高かった。地球温暖化が、このサンゴ礁の生物多様性と生態系に悪影響を及ぼすリスクがあるという。

グレート・バリア・リーフはオーストラリアの北東海岸から広がる世界最大のサンゴ礁群であり、9,000種以上の多様な生物が生息するユネスコ世界遺産である。海水温が上昇すると白化が発生するが、軽度であれば回復も可能である。しかし、温暖化の影響で過去9年間に5回もの連続的で大規模な白化現象が起きている。また、2024年4月現在、グレート・バリア・リーフのサンゴ礁の約60%が白化を引き起こし、死亡リスクを高めるレベルの熱ストレスにさらされたという報告もある。科学者たちは、今回の研究によって国連機関がサンゴ礁に「絶滅危惧種」認定を与え、世界に警鐘を鳴らすことを求めている

 

気候変動と新たな格差について知る⇒「気候変動が生む、新たな『アパルトヘイト』

気候変動と報道の課題についてもっと知る⇒「気候変動の脅威:ポストコロナの報道とは?

白化の進むサンゴ礁(写真:Acropora / Wikimedia Commons [CC-BY-3.0])

0 Comments

Submit a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *