2013年、オランダで、フェアフォン社(Fairphone)が設立された。携帯電話を含む電気製品の生産でもたらされる社会や環境への負担を減らすという理念を掲げる。
ヨーロッパで販売されているフェアフォンと呼ばれるこのスマートフォンにはさまざまなこだわりがある。電子部品の原料となる鉱物資源をめぐり、採掘地において紛争を助長していないこと、スマートフォン本体が組み立てられる工場において労働条件に問題がないことなどがフェアフォン製造の条件だ。
また、電子廃棄物を減らすことを目指し、スマートフォンの頻繁な買い替えを防ぐよう、長持ちする工夫もされている。故障があった場合、持ち主が簡単に解体でき、問題があるパーツだけを買い換え仕られる組みとなっているのだ。
他方、フェアフォンには社会・環境への配慮において多くの課題が残っている。しかし、こうした取り組み自体は、より「フェア」でサステナブルな電気製品の実現への第一歩である言えるのかもしれない。
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(写真:Fairphone / Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.0])
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