時代によって姿を変えるヴードゥー人形

by | 2019年01月29日 | ICHIMAI World

ヴードゥー教は、西アフリカやカリブ海を中心に信仰されている民間信仰であり、ヴードゥーとは西アフリカのフォン語で「精霊」を意味する。

ヴードゥー教は植民地時代の奴隷貿易でカリブ海地域へ強制連行されたダホメ王国(現在のベナン周辺)の人々の間における伝承・信仰がキリスト教と習合した事によって成立した。

過去には、「奴隷の邪教」として徹底的な弾圧を受けた時期もあったが、現在その信者は8000万人に及ぶともいわれ、ベナンの国教となっている。

 

トーゴの首都ロメには、ベナンの人々によって運営される世界最大のヴードゥー教市場がある。

ここでは、薬の製造に使われる動物の頭部をはじめとして、ヴードゥー教に関するあらゆる品物が揃う。

その中でも、元々呪いや魔術のための呪物としてヴードゥー人形がある。このヴードゥー人形は、タイのイーサン地方で販売され、観光客の話題になったことをきっかけに、世界中で流行した。今では、様々な形で願掛け人形や身代わり人形として人気を集めている。

 

西アフリカのことをもっと知る→「揺らぐ「安定」の国:カメルーン

(写真:Vladimir Dvoynikov/Shutterstock.com)

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